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鈴さんのライブで「ルーツ」を見つめ直した話

 

鈴村さんのライブに行った!(Roots 2023.10.08パシフィコ横浜公演)

とても楽しかった!ので、その日記。

 

Rootsというタイトルに沿って構成されたライブに刺激されて、自分の「ルーツ」を考えずにはいられなかった、という話なので、感想というよりマジ日記です。

(※私はもともとジャニオタで、私の今の最大の精神的負荷なので、以下ジャニー喜多川性加害問題への言及を含みます。また、したがって自分語り的側面がすごい記事です。)

 

 

そういうものを読むよ~という人がいればどうぞ。

 

 

 

 

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なんか私、疲れていたし、乾いていたんだな、と溢れる涙をマスクがどひゃどひゃ吸収するのを頬で感じながら、ふと思っていた。

青いペンライトを振って、鈴村さんの素敵な歌声に身を委ね、すーーーっと心が潤っていった。

 

 

 

 

 

ま、そりゃそうだ。そう。

正直言って、私の足先から首の骨の上の上まではJ社のエンタメで出来ている。いわば、私の「ルーツ」はJ社にあるものだから、ここ数ヶ月の私の思考はずっとずっと絡まり続けていた。

起きている事柄を整理して、事務所経営陣が責任を取るべき、と通り一遍の結論に辿り着いたのとは別に、めんどくせ〜オタク感情としては、どうしても自分の人生と切り離して捉えることが出来なかった。自他境界を曖昧にすることを「愛する」ことだと勘違いするような幼い時から、私はアイドルのファンだった。

それに私はあそこの「暴力的」なところを愛していたという事情もある。

とにかく、理屈とは別に、整理のつかない感情が、ずっと絡まっていた。

 

 

好きなものを好きなだけ見れればそれでいいとは思わない性格なので、好きなものを好きでいることが何を意味するか、意味したのか。私は「何が」好きだったのか。私の責任はなんだろうか。そんなことばかりを考えている。

 

 

過去なんかなくなればいい、と思う日もあった。

今の私が一番アツいジャンルがうたプリであることは変わりなくて、ならば私はもう、「プリンセス」で、自分が「これまで」愛したものについて頭を使い続けるのではなく、「今の」自分のことだけ考えればいいじゃん!と思ったりもした。

それでも、ふとした瞬間に私が何かを「美しい」と思う理由は、私の「これまで」にあった。私の今の仕事は、私の今の言葉は、私の今の価値観は……、ぜんぶ「今」だけでは説明出来なかった。「アイドル」であるうたプリのプリンスたちが私の琴線に触れたのも、私のそんな「ルーツ」と切り離せない。

 

それに、あんなに楽しくて美しくて苦しくも大切な日々を無かったことにはできない。

 

それでも、J社のエンタメが私の大部分を構成するものだとしても、結局、自分の人生は、自分でやっていくしかない。

アイドルは、事務所は、他人は、責任を取ってはくれない。

そんなことわかってる、でも、どうしていいかわからないまま、思考は絡まり続けていた。

 

 

それに加えて10月から新しい業務をすることになったり、自分の力不足を実感する出来事があったり。仕事もガッタガタだった。

 

 

そんな日々において、Jではなく、ましてやアイドルでもない人のライブに行く。

その意味で、声優でアーティストの鈴村さんのライブに行くこの日をとても楽しみにしていた。僅かな時間でも、忘れたかった。何もかも。声を出して。

5月ごろ、こんな未来を知る由もなく、軽い気持ちで取った鈴村さんのライブチケットは、気づけば希望だった。

 

 

 

そして、鈴村さんによる「ルーツ」をテーマにしたライブは始まった。

 

 

 

一曲目はHEROだった。

鈴村さんの大好きなものを身体中で表現していた。

「好き!!!」だ、これは「好き」と「生きる」の話をしてる!と感じ取った私は一曲目からポロポロ泣いていた…。

 

ライブは終始、鈴村さんの好きなもの、鈴村さんを作るもの、鈴村さんの「ルーツ」が詰まっていた。

鈴村さんの優しく柔らかい声は、私の絡まる思考をほろほろと溶かし、ほどき、涙と一緒に流していった。

 

 

鈴村さんは、ブロックごとに短いMCを挟み、「ルーツ」の話をする。

ヒーロー、生きること、食べること、自分が誰かの「ルーツ」になること、傷つくことも恐れずに誰かとコミュニケーションを取ること。

 

 

言葉で、何より音楽で、そうしたテーマを鈴村さんは観客に届ける。

だからこそ私は、決して、「忘れる」ことは出来なかった。私の好きなもの、私が生きること、私が食べること、私の街、私がコミュニケーションを取ろうとして失敗したこと、そう、つまり、私の「ルーツ」を思い出さずにはいられない。音楽に身を委ね、声を出しながらも、私は私の「ルーツ」を見つめ直していた。

 

そういう音楽の力で満ちていた。鈴村さんがたくさんのことを、歌に、声に、こめてくれたからこそ。

 

 

 

ここ数ヶ月、私の頭の中で絡まり続けている私の好きなものであり、私の世界の「ルーツ」について(つまり、特定の事務所の特定のアイドルについて)、正直、何度も頭をよぎった。私の「ルーツ」、私の「好きなもの」、私の「夢」、私の「人生」、鈴村さんが音楽でそれを観客に訴えるたびに、私は自己と対峙した。

 

そのほかにも、今週失敗した仕事、今叶えようとしている夢のこと、うまく言葉が伝わらないまま「声」を届けられずに別れてしまった恋人、私がいたから今の自分がいます!と私を慕ってくれる後輩。

無数の「ルーツ」たちが、鈴村さんの歌声に引き出されて行く。

 

でも苦痛ではなかった。

不思議だね、すごくすごく、一つ一つが解けて、癒えていった。

ぽろぽろと、マスクを濡らす涙を流せば流すほどに、頭の絡まりはほどけ、心の渇きは潤っていく感覚。

 

私の人生に必要なエンタメは、必要なときに目の前に現れる。

 

 

そう確信するとても素敵な時間だった。

ジャニオタだった私が、コロナ禍を経てアニメや声優さんのエンタメに出会い、こうしてパシフィコ横浜にいること。人生は予想通りでも、まっすぐな道でもないけれど、ひょんなことから素敵な出会いにたどり着き、最高なライブで「美味しい中華が食べたい!\\食べたい!!//」とか「ハイボール!」って叫べてるって事実があれば、きっとこれからも大丈夫な気がした。

なんの根拠もないけどさ!

 

 

結局、何も解決はしていない。私の「ルーツ」は変わらない。

でも、よく考えたら私は考えることが「好き」だから、笑 

考えて考えて生きていく。

考えることは好きだけど、頭は良くないし、自分の夢には届かないことばかりで、上手く出来ないこともたくさんある。でも頑張ろう。

鈴村さんの言うように、私はきっと私の人生の主人公なのだから。誰にも譲れない。

 

 

 

メキメキと別人のようになれない。

私は「これまで」も「これから」も、好きなものは好きだ。

好きを謳歌して、生きていくよ。

それと考えること、責任を追及すること、自分の責任を考えることは両立できるから。

 

メキメキと仕事はできるようにならないけれど、私は私の夢をまだまだ追いたい。

私もきっと誰かのルーツになれるはず。

 

 

 

 

それに、「これまで」という意味での「ルーツ」だけではなく「今」と「未来」もたくさん感じた。

コロナ禍は、しんどかったし、たくさん現場がなくなって、声を出せない期間があったけれど、私に新しいアニメや声優さんとの出会いをくれた。うん、そうやって、ポジティブに変換しよう。そうしよう。だから、私は、2023年10月8日にパシフィコ横浜で「初めて来た人~」という問いかけに、おずおずと手を挙げることができた。

 

 

実は、鈴村さんのライブが、うちわを持たない初めてのライブだった!笑 

慣れなかった下からゆーっくりあげるタイプのペンライトの振り方も、いつのまにか上手にできるようになった。

素敵な鈴村さんを見ると反射的に「キャー♡(黄色い声)」をあげてしまうのは、身に染み付いているなって思って自分でちょっと笑ってしまったけど。(みなさん上手に「フゥ~~~~~!!」って興奮した時は言っていた。)

グループアイドルの曲ばかり聞いていた私が、鈴村さんの楽曲を聞きこんで、他のファンのみなさんと一緒にINTENTIONを歌ったこと、SHIPのコールをしたこと、あいうえおんがくで盛り上がったこと、ららら~と歌ってアンコールを呼び込んだことも、そう。(アンコール最高~だった、泣)

 

 

食べ物みたいに、今日のエンタメが明日の私の力になって、明日からの私の人生に繋がっていく。鈴村さんの声が、歌が、明日の私を作る。そして、このライブが、未来の私の「ルーツ」になる

 

 

これまでの自分を愛しながらも、私は変わっていけるし、いろんな好きと出会って、好きを謳歌していける!ね!きっと!!

 

私の「ルーツ」を、大事にできる。過去なんてなくなれば、と考えるのはやめよう。

同時にそれに囚われるだけでなく、新しい今日を「ルーツ」にしていけるのなら、未来は明るい。

 

 

 

そんなふうに、少しだけ頭が整理されて、たくさん心が潤って。疲れた身体が癒されて、明日への力を貰えた。素敵なライブだった。

 

 

今週は、今も鈴さんのライブの余韻にいる。

電車の中で、職場のエレベーターで、思い出して泣きそうになる。

多分、この日々もいつかきっと、鈴村さんの音楽とともに、未来の私のルーツになる。

そうやって、私の「好き」が私を作っていく。