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スタツア出新規のリピラブ真斗√感想!

 

ド新規のリピラブ感想シリーズ、聖川真斗√です!!

 

 

今回は割としっかり神宮寺レンさんとの関係について言及していますし、私自身もコンビ萌えを越えるような感情を抱きながら書いていますので、ダメな方はお読みにならないでください。(かといってがっつり言及しているというほどではないです。)

また、唐突にジャニーズの名前を出したりもします。

あと、真斗くんと春ちゃんの恋愛について否定的な意味合いの形容詞を使って表現をしています。私自身はそこから滲む聖川さんの人格が好きなのですが、真春強火担の方は気に障るかもしれません。

 

その他、真斗√だけでなくセシル√の聖川さんパートのネタバレも含んでます~!

 

いかんせん勢い感想であることに変わりはありませんので、なんでもおっけ~の方だけお読みください。

というか、私、一番好きなメンバーは聖川真斗さんなんですが、他の聖川さん好きの方の聖川さん解釈が全然わかってない気がするので、この人の聖川さん解釈違う!って思ったらすぐにやめてくださいね。よろしくお願いいたします。

 

 

 

以下、こんな感じの内容です。

 

・事故キススタートだよ!

・愛のきもちわるさを詰め込んで

①相談しないまますれ違う

②運命を信じること

・アイドルとして素質があるよ!

①プライバシーがない

②頑固

③暴力で解決(ちゃんと怒るよ)

④生きることを他人に委ねない頑固さ

・I love you Masato...Forever......

 

=====

真斗√

 

 

 

あの、まず最初に一言いいですか?

 

事故キススタートなの!!!!????

 

 

 

拙者、アニメの全然思いを伝えない聖川真斗さんに惚れた侍。

 

早々に事故キス発生して、混乱しました????

 

しかも、後々気づくけどAクラを選んだ時点で音也でも那月でも避けられない事故キス。なぜ?なぜここで事故キスを配置した???

聖川さんを選んでからでよくない???

 

 

って思ったけど、なんというか、これが「人生」ってヤツ??という気も他の√をしているとしてきた...。だって、音也だったとしても聖川さんとは事故チューするけど、春ちゃんの人生にとって大事なことは「遅刻間際ギリギリラストトレイン」になる訳で。

Sクラにしても3人と出会うけど、翔くん√なら「お前最初すげー失礼な奴だったよな」になり、トキヤ√なら桜の木の下での出会いになる。

なんていうか、結局、一体何を「思い出」にするか?なんて、後付けで決まっていく。

きっと音也√と那月√の春ちゃんは、聖川さんとの事故チューのことは2年後くらいには忘れていると思います!あはは!

私も学生時代に流行ってたな~くらいの認識の「うたプリ」の記憶が10年後くらいにごりっごりに掘り返されて大切な「青春の1ページ」として塗り替えられることになるなんて考えてもいなかったので...。

 

そんな序盤の二人、本当にもじもじしてて可愛いです!

メモリアルで交換ノートしてる話も出てきますが、コミュニケーション苦手な二人が一生懸命に方法を工夫しながら意思疎通している感じが可愛い...!!

その後、恋が加速してからが問題なのですが......。

 

 

さてさて、後述のように癖の強い登場人物が多い上に、しかもトンチキ展開も多い真斗√ですが、私はこの√、「恋愛の気持ちわるさが詰まってるな...」と思いました。

なんというか、自分が過去にした痛々しい恋愛に似た何かを思い出して苦しくなるような愛すること、恋することのみっともなさ、判断力の低下、そういうものが詰まっていて、苦しいというか...逆に引いてみると「いやなんでそうなった!?」ってツッコミたくなってしまったり。

 

愛のきもちわるさ、っていうのは最果タヒさんの以下のエッセイに刺激を受けたもので。

第1回 愛は全部キモい ──「ロミオとジュリエット」 | 最果タヒ 愛は全部キモい | web岩波

私が真斗くんに出会うちょっと前に出会った言葉で、プレイして「あ、これだ」って思ったし、セシル√のスケベ大魔神になる聖川さんを見て余計に確信した。

 

"マジLOVE"に象徴されるように、「世界に届けST☆RISHの愛!」と書いてミュージックと読むみたいに「愛」がどこまでも重要な世界で何、愛がキモイ話をしてんのさ、って感じなんだけど。乙女ゲームの感想なんですが、っていう感じなんだけど。

 

 

冷静に考えて、愛ってちょっと...いやだいぶキモイところがあるじゃないですか。

本来は分かり合えないはずの他者にわかってほしい、全部を受け止めてほしいと思う。好きな人だからこそ、自分がその人を拘束するのではなく、好きな人の負荷になんかなりたくないのに、その人が永遠に自分のそばにいてほしい。自分から離れてほしくない。いや、本当は縛り付けたい。

矛盾!矛盾!矛盾の繰り返し!!

 

それに「愛って美しい」ってことになっているから、本当は世の中には愛よりも尊いものだってたくさんある。特に恋愛よりも楽しいこと、美しいこと、大切な関係性はたくさんある。それなのに、恋愛となると、もうすべてをかなぐり捨ててもいいとさえ思ってしまう。

泣いてる....私はいまこの文章を書きながら泣いてるんですけどwwwwww

こう...イタい何かを思い出すような話だからだと思うんですが。

いやだって、恋愛意味わかんないじゃん。理屈からそれまくってるものを、あたかも「美しい」みたいに提示して。

相手に全部わかってほしい、なんてエゴなのに。それが欲しくて仕方ない。

 

 

聖川真斗√は、そういう恋愛の矛盾と気持ち悪さと常軌を逸してる感じが、音也√以上にゴリッゴリに出ていて。ああ、この人はうたプリにおける「恋」のこういう部分を......人間らしい、どうしようもない矛盾を、堂々と提示するような...そんな部分を担っている人なんだ、と。

だからセシル√でも性欲担当なんだな...と。(好きなアイドルに対して性欲担当とは?)

いや、だって、性欲って好きな人間に対して抱くにしてはあまりにあからさますぎる感情でしょ....と私は思っているタイプなので。

(セシル√は、他の人がネタじゃなく核心に迫っているので、きっと聖川真斗さんだって重大な意味があるはずだ!!!!!!!!!という謎のテンションで深入りした結果です.....あはははは.....)

スータセシルには否定されるものの、好きな人に触れたい、相手をどうにかしたい、そう思えば思うほどに、自分の好きな人を自分のエゴに巻き込んでいいのだろうか、いや、巻き込まずにいられない。

そういう恋愛のみっともなさ、エゴ、どうしようもなさ、が聖川真斗√。

恋愛の持つ力になりふり構えなくなってしまう。神宮寺レンさんがメモリアルでずばり「恋は人をうざくする」と言っていて、ああ聖川真斗√で誰よりも真斗くんと春ちゃんを見ている男のセリフは違うなぁ...と思いましたよ!

お顔の美しさと育ちの良さゆえの気品ですべてをカバーして、下品にならないところが彼の力技なのだとも思います。

 

 

 

ということで、私の思う、ここが恋愛のエグ味が出ちゃってるよ!ポイントをいくつか挙げていきますよ~~~~!!!!!

 

①相談しないまますれ違う

 

頼む!!!!!!!相談してくれ!!!!!!!!!

 

聖川真斗さん、とにかく一人で抱え込んで、すれ違い、「ここから2か月間ろくに口をきけなかった...」みたいなくだりが少なくとも2回はある。

いや、わかる。わかる。わかるよ。自分の問題だから、自分で解決したい、とかね。

これ以上近づいたらいよいよ本格的に好きになっちゃうからこれ以上はやめとこ...とかね。わかる。わかるんだけれども!!!!!!!

 

一言言ってくれ!!!頼む!!!!連絡つかないってほんっとうに辛いから!!しれっと無視されるとかも辛いから!!!!

 

恋愛だってコミュニケーション!報告・連絡・相談が基本です...よろしくお願いします。社会人になる前だけどね....。

 

そもそも8月にあの時の少女だ!と気づいて突然抱き着くという同級生同士の関係としてはかなりびっくりする行動を取ってくる聖川さん。

わかる。わかるよ、今は言えないっていう気持ちもめ―――っちゃわかる。でも、突然ハグはマジで春ちゃんをびっくりさせるだけなので、ここで話そうか、そのいい話。ここで話してたらなんか違ったよ。だって1月まで話さないんでしょ?

私がうたプリにハマってる期間が9月からだからうん、まだ話してないくらいって結構長いな!!!?

 

なんていうか、この「相手を思うが故に言わない」っていうの、恋愛について回る「これは相手に自分のエゴにつき合わせるだけなんじゃないか」「それでも付き合ってほしい」のボリューム調整がうまくできないっていう話が顕著に出ていて。しかも、聖川さんの場合は、突然抱き着いたり、告白してからはすぐに指輪渡したり、自分の思いをガンガンに押し付けてくるところと、いや...これは.....って引くところのバランス感覚が壊滅的に下手なので、余計に恋愛のエグ味が引き立つお料理になっていらっしゃって.......。

 

あえて嫌われようとする、もこの種のそれだと思うのですが。

11月の壁ドンも典型っすよね。

「俺がどんな思いで...お前に会えない間ずっと......」

 

待って!!?一回も説明してないから!!「俺の思い」一回も口に出してないから!!突然抱きしめたり、ロミオでアドリブかましたりしただけだから!!!

話し合って~~~~~~!!!相談して~~~~~~~!!!!コミュニケーション~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!

 

「これが本当の俺さ。今まではただ優等生の仮面をかぶっていただけ...。」

 

ほんっとうに......上手く愛せない、そういうのが出てて、味があって好きです。

なんで好きな人の前だと露悪的にふるまってしまったりするんでしょうね。

受け止めてほしい、でも受け止めてほしくない、だからこそそのままの関係じゃなくて嫌われたい。こんなの、論理的じゃないのに、なぜか彼の行動心理が一応は理解できてしまう。ああ...恋愛って、本当に変なものだなぁ.....。

自分ひとりで考えちゃって、何がエゴで、何が気遣いで、何がなんだかわからなくなる。

 

 

ところで、そんな話はおいておいても、春ちゃん押し倒しのところの表情やっばいですね!!!!!!!!!!!

ふぎゃああああああああああああってなりました!

この人こんなSの表情するんだ!できるんだ!!!!!!!!

 

やったー---!!!!!おかあさん!!!

聖川さんのこの表情見れたから今日はお赤飯にしようぜ!!!!!!!!!!

 

的なサイコーな気分でした。

 

 

 

②運命を信じる

 

真斗√にとって「運命」っていう言葉がとっても大切だし、私も「運命」とか「永遠」とか大好きで、この2年くらいもうずっと日記にそういうことをぐちゃぐちゃと書き連ねていたから、この人にドハマまりしたんだなぁ...としみじみ思う訳ですが、この「運命」もすっごい厄介なものだと思う。

 

聖川さんにとっては、6月に「母の胎内にいたときから俺の運命は決まっていた」と吐露するように、最初は宿命づけられたものとしてネガティブな意味を持っていた。

だけど8月に春ちゃんがあの時の女の子だとわかって「運命...そんなことが本当にあるんだな」と言う。ここで、「運命」はポジティブな力のある言葉になる。

 

ようやく想いが通じ合った1月には

「俺たちの出会いは『奇跡』そして『運命』こうしてパートナーになれたのもまた『運命』...これは一生ものの出会いだ。」

 

あああああああああああああああああああああああ

 

 

わかる。わかりすぎて辛い。

 

なんていうか、オタクに置き換えるなら(?)沼に出会ったときに感じる圧倒的な""運命””が全身を駆け抜ける感じ。

それと一緒にしていいのかわからないけど(多分ちがうけどね)、ここで重要なのは、この出会いを人生の中で「運命」と位置付けることで、彼は危険な賭けに出てしまう。というか、この「出会い」の価値が「運命」が付加されたことで馬鹿でかくなってしまって、他のものが相対的に軽くなってしまう。

人生にとって大切なものは他にあるはずなのに、「この出会いは運命だからヨシ!」と価値判断の天秤にめちゃくちゃ大きい錘を載せてしまう。

 

 

しかも、聖川さんの人生は「軽い」ことが強調されている。

A4用紙一枚の薄っぺらいものだと。

6月に「俺は父に愛されたという記憶がない」と話す。

 

そんな聖川さんにとって、歌との出会い、同時に春ちゃんとの出会いは「生きる意味」を与えてしまう。

8月の「俺は、自分が生きる本当の意味を知りたかったんだ」「そしてお前となら『俺』は『俺』として生きられる気がする。」

10月の「生まれて初めて俺は俺として生きている。お前のお陰でな。」

 

しかもよりにもよって「俺なんかいてもいなくてもいいと思っていた。いっそ、ここで死んでもかまわないと思うほどに。」と自分の命が極限まで軽くなっているときに、春ちゃん、そして音楽と出会う。だからこそ鮮烈に「生きる意味」を知ってしまう。

 

 

あの、先に引用した「愛は全部キモイ」の最果タヒさんの文章では、まさにロミオとジュリエット(そう!春ちゃんと真斗くんで演じる!あの!)について書くことで、愛されてこなかった人が愛を知り、それ以外のものが相対的に軽くなってしまうその様子を描きだしている。

 

ロミオとジュリエットは、なぜ死ななければならなかったのか。

 

愛が尊いからではなく、二人にとって命が軽かったからではないか。

そして、「生きる意味を知ってしまった」から。生きる意味なんて、探しながら生きたっていいのに、あまりに鮮烈な出会いは、人生にあまりに明快な答えを与えてしまう。このために生まれてきた!と全身が叫び出すような経験。

他のものがすべて軽くなってしまうほどの。

 

平たく言うと、価値観がバグる。

 

ここまでだとなんか「愛って尊い」って感じがする。「愛って犠牲にできちゃうんだね」って。でも違う。聖川真斗√は、愛のきもちわるさとエグ味を引き立てる調理で定評があるのだ!!

 

1月に愛をささやきまくっていたら親族会議を忘れる。すっぽかす。

忘れんなよ!!!!

 

忘れたらヤバイに決まっている。これは後で詳しく書くけれども、聖川真斗さんはそもそも家の事情で無理ゲーな賭けに1年間限定で出ているのであって、ヤバいゲームをしているという自覚を持ってくれ!!アイドルになるだけでも大変なのに、彼女作って自分を無理ゲーに追い込んでいるんだから脇を締めてくれ!!頼む!!

 

「仕方ない!今は逃げよう」

 

逃げるんかい!

しかも「聖川様はふっと微笑んで」って...いや......楽しくなってるけど結構なピンチだからね!!???

「恋とは不思議なものだな。こんなにも人をわがままにしてしまう。」

うん!!そうだね!!!!!!!

 

しかもその後は、「運命とは自らが切り開くものではないのですか」と運命のゴリ押しで乗り切る。というか、真斗くんと春ちゃん、綺麗な顔したクールな人と可愛い顔のドジっ子とは思えないほど、基本的に「私たちは愛し合っているので」ゴリ押しで進んでいく。頑固な真斗くんと頑固素質のある春ちゃんで、ゴリゴリ進む。顔のクールさで全部ごまかしてるけどね!

卒業オーデションの後も「隠すんで...」と言っているが、Aクラスに配属されるタイプの聖川さんが隠せるはずないっしょ......の思いで笑ってしまった。神宮寺レンさんとの説得力の違いがすごい。説得力がない。

 

 

「生きる意味」を与えるほどの愛と音楽は、ここまで人を「おかしな」感じにしてしまう。

1月に朝を迎えたとき「太陽とはこんなにもまぶしかったのだな」というセリフが私はすごく好き。ああ、この人の世界は恋と音楽でモノクロからカラーへと変化したんだ...とわかって。

世界に色が増える。生きる意味をくれる。

だからこそ、他のものなんかどうでもよくなるし、これまで白だったものが黒に見えたのなら、黒だと大声で叫んでしまいたくなるような......。

 

「運命」という素敵な言葉の周辺で、愚かさとみっともなさと人間臭さ。それでいて、”美しい”と言いたくなるような恋。(キスよりすごい、は翻訳するとbeautifulを使っていましたね。)

 

 

ということで、聖川真斗√の恋愛は、私からすると恋のみっともなさとか気持ち悪さとか、そういうものが詰まっていた。だからこそ、時に「愚か」に見えてしまうほど聖川さんは「恋」に浮かれていて、まっすぐで、それでいて、傲慢で、豪胆である。

 

多分、この人のこういう、「運命」とか「永遠」とか、そういうものを好み、そしてそれが人知の及ぶものではないと知りながらも、あえて信じぬく強さ、そしてそれと表裏一体の愚かさや滑稽さが人としての彼の魅力につながっているんだなぁ....と思いました。

 

 

何より、多分、聖川さんのこの恋愛に酔いきれる強さ/大胆さと表裏一体の愚かさと滑稽さが彼のアイドルとしての素質と魅力にもつながっている気がする。

私は正直に言うと、恋愛としては他の√の方が楽しんだけども、聖川さんが私の好きなアイドルだ~~~~~!!!!私の直観~~~~~~~~~!!!!!ってなって最高だったので、その最高の話をする。

 

①プライバシーがない/マスの欲望に応えなきゃいけない

 

じいやと神宮寺レンさんが多すぎる!!!!!!

 

 

ただでさえ早乙女学園はいつシャイニング早乙女が出てくるかわからない仕様なのに、さらにじいやが加わり、さらに神宮寺レンまで追いかけてくるし、妹の世話もしなくちゃいけないので、二人っきりになれないし、多分聖川さんも一人になれる瞬間が少ない。なんというか、登場人物多くない!?お父さんもいるな!?

 

乙女ゲームとしては、心置きなくゆっくり二人きりになれなくて、うお~~~!!私は~~~~!!!私は!!!!!!!と夢女子人格が暴れ出しそうになった。

 

ただ、そうやって物理的にプライベートが存在しないからこそ、精神的に心の中に一人の空間を作ることが上手に今ではなっているんだろうな。それは同時に孤独でもあるから、学生時代はとにかくそれが苦しそうだけど、なんとなく、アイドルというプライベートが存在しなそうな仕事をしてても、この人はその点はそんなに気にならなそうだなと思っている。

なんというか、私にとっての胸キュンは、やっぱりアニメのガツガツいかない感じ(これだと乙女ゲームにならない)が好きというのもあって、他の√の方が刺さっているのであるが、私の思うアイドルとしての素質にあたる気力体力精神力胆力のえげつなさを見せつけてくれるので、非常に助かる。(?)

 

いや、その聖川さんの素質の由来が「A4用紙1枚ぶんの人生」と彼が悲しむその運命にあることは間違いないので、助かる、と言ってよいのかわからないのだけど、ただこの人にとってはアイドルか、聖川財閥かの二択だったのだとすると、どちらを選んでもものすごい数の人間の欲望にもまれ、ものすごい数の人間の運命を握り、ものすごい数の期待に応える責任を負うというしんどさを引き受けざるを得ないことは間違いがないので。

マスの欲望を背負うっていうしんどさを引き受けなければならないのなら、彼がしたいことができるアイドルは天職だと思うし、今の彼が気づいているのかわからないし、まだ私にはわからないけれど、苦しかった過去さえも(つまり膨大な人間の欲望に応え、膨大な人間に対して責任を取るための教育)実は今の彼の天職にとって糧になっているのなら、ファンとして少し嬉しいというか...。

 

私、アイドルのファンが長いのに、アイドルは人間がやるにしては過酷すぎる仕事だと常々思っているので、推しの胆力が過酷な仕事向けに形成されていたと知れて安心したんですよね...。

 

 

②頑固

真斗√って、「愛」の気持ち悪さとか、エゴとか傲慢さとか、狂気とか、そういうもの(元々愛に内在しているものの特にそういう要素)が滲んでいる気がする。という話をここまでしてきた。

 

 

 

聖川さんのエゴ...自分がこうだとおもったら突き進むという点についてアイドル稼業の観点から付け加えるとファンの要望なんて100人いれば100通りあって、そのバカでかい欲望に応えるのがアイドルの仕事だとして、100人の希望には添えないときに、最後に頼りになるのは己がどうしたいかっていう、相手じゃなくて自分だと思うから、そういうものがめちゃくちゃ聖川さんの中にありそうで安心した...。安心してばっかり笑

 

なんというか聖川さんの音楽は、まさに「自分を知る」「自分の人生を生きる」ことだから強烈な自我で歌うタイプ。音也くんとかもそうだと思うけど。(ほんとゲームやるとこの二人が親友なのわかる...。響き合っちゃうんだろうな。)

 

 

いやぁ、私は、強ぇ~~アイドルが好きなんです、笑

あんまり意識していなかったんですが、以前、よく一緒にオタ活をしていた友人にこれまでの担当の話をしていたら「あなたってなんかめちゃくちゃ強いところがある人が好きだよね」って言われて、その時はあんまりピンと来なかったんですが、今はなんとなく友人の診断は正しかったんじゃないかと。

ない道を作ってドコドコと突き進み、運命を切り開く。強烈すぎるステージライトを受けても焼ききれないような、すっくと仁王立ちで立つような。

 

雪の中で美しく歌い踊り舞う姿に惚れてオタクになったので、ついに私も繊細な人のオタクに......と思ったら、案外そういう感じでもなくて、ハハハ!!って聖川さん並みの大声で笑ってます。

(シャニライをインストールしたばっかりのとき、好感度低いのにめちゃくちゃ大声で笑うのでびっくりしました。プレイ中に「いいぞ!」とか「は―――――っ!!」とか大声で言ってくるのにはいまもびっくりしています。)

 

だから、もちろん人だから誰しも弱い瞬間あるし、ダメなとき、逃げたいときあるけど、最後の最後のところでこの人は肝が据わっているなって思えて、安心しながら好きが深まりました。

 

 

 

③シンプルに暴力(怒りの力を持っている)

 

これはアイドル力というよりは単純に私の趣味ですが笑

あんなにクールなのにマジ切れしたら人を殴りそうじゃないですか!意外にも!!そこがめ―――っちゃ好きです。

 

まず、真斗√神宮寺レンさんが多すぎる。

 

 

神宮寺レンさんから発せられる聖川さんへの圧倒的かつ異様な執着に、なんか別のゲームプレイしてたっけ?乙女ゲームだよな?って気分になる。

さらに言うと、友情エンドを迎えると、てっきり私は聖川さんと春ちゃんの友情エンドなのかと思っていたら(最初にプレイしたのが真斗√でした)、熱い男同士の絆エンドだったので、そこの友情なん!!?とびっくりしました。そこまで来ると、もはや友情っていうかなんていうかさ...ねぇ....ほら...エンドですよね。

 

うたのプリンスさま、「うたの」とつくだけあって、音楽へのこだわりが強く、卒業オーデションが色んなことをチャラにしてくれたり、恋愛も音楽の力で進むことが多いのであるが、

聖川さん√は相対的に暴力での解決が多い、

っていうか相対的にトンチキ濃度濃いめじゃない???もう舌がバグってるのでわかんないんですけどね!!!

 

暴力はメロンパン戦争は言うに及ばず(だからメロンパン戦争って何?)、友情エンドでは、クリスマスパーティーでの殴り合いの末、最終的に「理解り」あってしまい、半分こ、ということに。

 

拳でわかりあってるじゃん!!!!

 

 

恋愛に進んでも、神宮寺レンさんは誘拐しに来るので、そこから物理的に取り返さなくてはいけない。物理!!!神宮寺レンを殴る!!

アニメでもゲームでも神宮寺レンを殴らない道はない!!!

聖川真斗√は、音楽と愛と拳で解決します!!!

 

とにかくも―――うずっと神宮寺レンさんからのものすごい圧を感じる。

私はいつ神宮寺レンさんが「俺はお前のことが大嫌いだが、大嫌いだからこの女のことは認めない!」って言って(もうそれは告白じゃん――――!!)ってなるかハラハラしちゃった。

実際、あの、鈍感でふわっふわな春ちゃんも「私じゃなくて聖川さんのことを見てますよね」とズバリ言い当てるくらいにはもう神宮寺レンさんの聖川さんへの執着は明らか。

 

もっとも、最初にプレイしたときはレン√をやってないので「なんなんだこの人は...」とレンくんからの圧に戸惑う一方でしたが、レン√済みで見ると、一つ一つの言葉にレン君の寂しさが滲んでいて...。そうだね、聖川さんを変えた春ちゃんに自分も出会ったら何か...と思う気持ちが苦しくて。ああ、早くレン√の春ちゃんに出会ってください、レンくん.......と思わずにはいられないです。

 

 

そんなこんなで、メロンパン戦争、拳での和解、一発殴らせろ...など印象的なシーンに暴力の出てくる聖川真斗√。

 

スーパー妄想ですが失礼な記者とかに対して...まぁ殴らないにせよ「深夜に響き渡る『いい加減にしてくれないか!』」ってネット記事もありそうですよね。でかい声だしてくれ~。

絶対こういう時、相手が悪いっていう状況でね。ちゃんと怒りそうなのが、好きだ~~~~~~!!となりました。

まぁ...心のダムは恋愛方面であふれがちなようなので、他の怒り系の感情でありそうなのは、セシルくんの日本語を馬鹿にしてきた記者に「お前が今話している言葉は日本語か?」くらいのスマートな怒りがありそうですよね。

ほんっと、あんなにクールな表情で雪モチーフが似合うのに、一番似合うのが「激情」なの、天才的な人だなぁ....。好きすぎる。

 

 

 

④生きることを他人に譲らない。頑固。

 

メロンパン戦争の話になるんですが、菓子パン含め「食べること」がこの人の人生にとって持つ意味ってなんだろうって思いまして。

メモリアルでも嬉しそうに神宮寺レンさんに菓子パンの話をしているし。

 

そもそも屋上で菓子パンを食べるところ、まず大前提としてめちゃくちゃ胸キュンなんですが。

ほのぼの青春っていう感じもありつつ、菓子パンのこと知らない育ちも出つつ。「菓子パンを知らない人生」っていうだけで彼の生活がどれだけコントロールされたものだったのかが滲んでいる。

「いいもの」を食べて、それしか食べることを許されない。

 

 

聖川さんの食事エピソードって、アニメにも引き継がれているし、自分で食べるだけじゃなくて、作ることも大事な趣味になっていて。アニメだと「おかん」みたいになるし。

私はずっとそれが不思議で。坊ちゃん育ちで、一番自分で食事作らなくていい人がなんで食事なんだろうって。食事や、衣類を整えること(裁縫)、掃除、そういうケアに関する労働から一番遠い生育環境なのに、なぜ?と。

じいやは「優しいから自分でできることは自分でする」って説明するけど、それだけじゃ説明がつかないし、むしろ使用人にとってはそれが仕事だからそれを取られたら困るし。その態度は、「上に立つもの」の聖川帝王学にも反するんじゃないか、と。

 

 

で、私なりの結論は、これもこの人の逃亡であり、抵抗であり、自由なんだということ。

菓子パン食べて身長が伸びたのなら、彼は自分で選んだ食べ物で自分自身を育てた、っていうのをあそこは示している。人に与えられた、人が選んだ食べ物ではなく、自分で選んで、成長する。

彼を今の美しさにしたのは、彼自身が選んだ食べ物とその食べ物と一緒に出会った人たち(Aクラでたい焼き食べてるメモリアル)の縁だというのがすごく大事だと思いました。

 

 

人が育つのに欠かせないケアは大切な仕事だけど、ケアされることは支配されることでもある。(私が翔√の感想でもこだわったところです。)

「ケアされる」ことは、自分の身体を構成する食べ物をいつどんなふうに食べるかを他人が決め、何に身を包むかを他人が決め、生きる基盤を他人に委ねる

いつでも飛んでくるじいやは、聖川真斗を「坊ちゃん」と呼んで「子供扱い」する。「子供扱い」することは、自分の管理下に置くこと。仕えているようで、支配している。

 

 

聖川真斗さんは、それに直観的に気が付いて、自分で自分のケアをしてるんじゃないか。

だとしたら、めちゃくちゃかっこいいな...って。

まぁ、実際はさ、本当にただ気に入ってやってるだけで凝ってるだけなんだろうけど、結果的にそうなっているのが面白いというか。

「生きる」を他人に委ねないことに頑固だなって思うといとおしくて。

 

 

そもそも神宮寺レンさんが言うように、わがままなんですよ!わがままなほど頑固。

聖川家の嫡男なんて、羨んでも羨んでも手に入れられない地位。確かにA4用紙1枚かもしれないけど、それは特別な紙。その辺のA4用紙とは違う。

 

櫻井翔がアイドル稼業のことを「博打みたいな人生」って言ったんですよ。他人には到底勧められない、って。

運が大事な人気商売なのでその通りだな、と思う訳ですが、

聖川真斗さん、その博打に「聖川家嫡男」をベットするんですよ。

 

そこまでの大博打に出てでも、「生きる」を他人に委ねない、自分の人生を求め、自分の夢を追うことに「生きる」意味を見出している大胆さ、!!!!

 

もちろん、生まれながらのその立場だから、自分がどれだけの博打に出ているのかがあんまりわかってなさそうなところとわかってそうなところが微妙で、若さもあるし、何より運命の恋が目の前にある!!!!

夢と恋が混然一体となってあるときに、つかみ取らずにはいられないまっすぐさと激情、そして大胆さ。(と同居する恋のどうしようもない盲目な愚かさ、滑稽さ)

 

好きだ~~~~~~~~~~~!!!!!!!

 

 

結論、好きです。はい。

 

先日『アイドルについて葛藤しながら考えてみた』という本を読んだのですが、そこで松本友也さんの「もしもアイドルを観ることが賭博のようなものだとしたら―『よさ』と『よくなさ』の表裏一体」という論考を読みました。

ざっくり言うと、「アイドルを『推す』ことは、他者の『とりかえしのつかない時間』を対象にした賭博のようなものと言えるのではないか」(p.211)という仮説を論証する文章でとても面白かった。少なくとも私は大変説得されて、私がアイドルを応援することに感じているスリルと快楽、だからこその罪悪感と虚無感、中毒性を見事に言い当てているように思ってあまりの秀逸さにうなった一文だった。

 

いや~~~~聖川真斗さん、とんでもね~博打に出てるその姿を私に見せてくれちゃってるんだよな...。

 

彼自身の人生がまさに博打であり、さらにその彼に思いを寄せる私たちファンもまた、彼の人生を対象とした賭けに参加せざるを得ない。

そういう意味でも、私が「アイドルを推す」という行為に感じている、露悪的な、それでいてスリリングな、だからこそ苦しい、そういう部分と彼の人生=アイドルがバッチバチに交差しているから、私は彼に惹かれているんですよね......。

あーあ、音也√の感想でも言いましたけど、私はなんだかんだ言ってアイドル産業のそういうどうしようもないところを愛でている自覚があるので....。

音也√では、暴力という罪の味が美味しいから私は地獄に落ちるっていう話をしました...あはは。

 

lovelifeenjoooooy.hatenablog.com

 

「時間」「人生」を賭けるっていう意味では、そりゃあ音也くんだってダメだったら学費分タダ働き、ってのが決まっているけど、彼は失うものがない。(彼の底の抜けた乾き感はそこから来てると思うけども。)

聖川真斗さんがリピラブで見せてる生き方って、ありえない額の掛け金(黄金のA4用紙1枚)(本人はただのA4用紙だと思ってる)を賭けてる状態で、さらに七海春歌との恋まで背負いこむことで不利な条件のゲームを始めてるのに、本人はいまいちそれを理解してないみたいな金持ち特有の無邪気さ。

恋愛の方も、婚約者問題は後でどうにかする!っていうスタンスでまーじでヤバい賭けにどんどんハマっていく。

 

結局は、この最初のゲームに彼は勝ってしまう。

恋愛で回り見えなくなって、自分がどんなやばい賭けに出ているのかをよく理解できてないまま勝てちゃうそのセンスと才能と運!!

 

しかも、私はこれを2022年にプレイしているので、彼がその後、このやっばい賭けに勝ち続けて、大きい声で笑ってるのを知っているっていう!!!!!!

 

あ~~好きだ。

こんなゲームを勝ち切れるなんて、運、豪胆さ、怖いもの知らずの大胆不敵さ。

このゲームのやばさをわかっていない無邪気さ!

タツアでも見せている「ふふふ」と言わんばかりのあの不敵な笑みが!!

 

それでいて、クールな顔して人間臭いし頑固だし、ここまで強い強い言ってきたけどゲームは10代だから不安定で壊れそうな瞬間もあるし。

ただ、今の聖川真斗さんは、そうやって切り開いて生きてきた自負があるから、運や持ち前の性格だけじゃなく、この「人生を賭けたアイドルという博打稼業」に勝ちきったという自負があるから、余計に頼もしくて。

叶うはずのない「永遠」ですら、この人ならやってのけちゃいそうなところもあり。

 

 

彼の豪胆さがあれば、時間の矛盾を力に変えるなんてできちゃうんですよ。

最初に見たときは「なんて切ない願いなんだ」って思ったけど、最近はそうじゃないような気がしてきました。

もちろん彼は今、それなりの年齢の男性なので、その切なさ、不可能性を知っているはずなんだけど、まるで「時間」にさえ大胆に立ち向かい、「時間」相手に一本取ってしまおうというような意気込みと、この無理筋のゲームを楽しんでしまえるような自負がある。

 

はあああ、好きだ~~~~~!!!!

 

 

もう長いので終わるんですけど...本当にこの3か月くらいで聖川真斗さんに救われたんです。

リピラブの恋愛は、あまりに(私にとっては)恋愛のきもちわるさみたいなアクが出てて、冷静に考えると「騎士っていうけど春ちゃんをあなたの家の事情にどんどん巻き込んでることに変わりはないからなぁ...」みたいに思っていた部分も少なからずあり。

そこが彼の魅力でもあり。

 

一方で、そういう恋愛をする聖川さんは、アイドルとして私にとって「騎士」であることに間違いない。

 

「永遠」を口にするアイドルなんて、愚かなことで、滑稽なことで、彼は、本当の「騎士」じゃなくて、「ドン・キホーテ」なんじゃないかと思う人もいるだろう。

 

でも違う。彼は騎士に違いない。

「アイドルを応援するって楽しい!」って気持ちを思い出させてくれた。「永遠に刻まれる思い出」や「永く残る音楽」を、私は知っていて、そしてこれからも知っていくということを教えてくれた。

私の心を救い出し、守ってくれた。

 

 

それは、人によっては愚かに見えるほど、滑稽に見えるほどの真っすぐさで、「永遠」を語り、「運命」を信じた男の強さと豪胆さがあったから、人知の及ばぬものを手にしてしまえると大勢の人の前で誓う傲慢さと大胆さがあったから、私は彼に引きずり上げてもらえたんだと思う。結果論かもしれないけど。

 

 

だから。アイドルとして彼は、私にとっての「騎士」です。

 

 

そんなことを確信したリピラブ真斗√感想でした~!!